製造業では日々、製品を作り顧客へ納品しています。
その製造過程で、どれだけ対策していても不良品は出来てしまいます。
不良を作らない為の対策が大切ですが、不良が発生するたびにに対策し、2度と同じ不良を作らないことも大切です。
その対策として、発生、流出の2つの角度から対策を講じるのが一般的です。
本記事では、発生原因と流出原因の違いを具体例を用いて分かりやすく解説しています。
発生原因・流出原因の違い
流出原因・・・不具合品が顧客へ流出した真の原因
では、それぞれ具体的に解説していきます。
発生原因とは?
発生原因とは、不具合が発生した真の原因です。
例えば、シャーペンの消しゴム部分が付いていないものがある!という不具合が発生したとします。
この事例の発生原因は【なぜ消しゴムがついていないシャーペンができたのか?】になります。
なぜ消しゴムが付いていないシャーペンが作られた?
- 作業者のつけ忘れ
- 製造過程で消しゴムがとれた
- 設備の故障
などが、原因として挙げられると思います。
しかし、原因として上記で挙げたものは、不具合が発生した現象であり、真の原因ではありません。
不良発生現象を深掘りして真の原因を突き止める
現象を深掘りする方法は、現象に対して「なぜ?」を繰り返し分析することです。
例えば、「作業者のつけ忘れ」という現象に対して「なぜ?」を繰り返して分析してみます。
作業者のつけ忘れ→新人作業者で作業に慣れていなかった→教育が十分にされていなかった→監督者の教育に対する意識が低かった
このようになぜ?なぜ?を繰り返すことで、真の原因(源流)までたどり着くことができます。
流出原因とは?
流出原因とは、不具合品が顧客へ流出した真の要因です。
例えば、消しゴムが付いていないシャーペンがなぜ顧客に流出したのか?
なぜ、社内で食い止められなかったのか?というのが流出原因になります。
なぜ消しゴムが付いていないシャーペンが顧客へ流出した?
- 検査員が見逃した
- 不良品を検出できる体制になかった
などが現象として挙げられると思います。
流出原因も発生原因と同様に、現象をなぜなぜで分析して真の原因を突き止めましょう。
不良品流出現象を深掘りして真の原因を突き止める
例えば、「検査員の見逃し」という現象に対して「なぜ?」を繰り返し分析します。
検査員が見逃した→検査方法(ルール)が消しゴムがついていないものを検出しづらいルールになっていた→検査方法(ルール)が適切でなかった→不良品見逃しに対する意識が甘かった
最終的には、多くが人(監督者)による原因にたどり着くことが多いですね。
原因は必ず「発生・流出」の2つの面で考える
よく不具合原因として「発生・流出」をごっちゃにして考える人がいます。
しかし、2度と同じ不具合を起こさないための対策は発生面・流出面からしないといけません。
本当に発生しなければいいですが、そんなことはありません。
不良品はどれだけ対策を講じていても出てしまうものなんです。
これは製造業すべてに言えることです。
だからこそ、発生させない流出させない為の活動をして2つの柱で市場に出回らない様、対策しないといけません。
まとめ
以上、発生原因と流出原因の違いをご紹介していきました。
不具合対策は発生・流出の2つの面から真の要因を突き止め、それぞれに対し対策することが大事です。
最後に、発生原因と流出原因の違いをまとめて終わります。
発生原因・・・不具合が発生した真の原因
流出原因・・・不具合品が顧客へ流出した真の原因